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世界農業遺産とは

ページID:0007319 更新日:2024年2月26日更新 印刷ページ表示

 世界農業遺産(GIAHS)とは、社会や環境に適応しながら何世代にもわたり継承されてきた独自性のある伝統的な農林水産業と、それに密接に関わって育まれた文化、ランドスケープ及びシースケープ、農業生物多様性などが相互に関連して一体となった、世界的に重要な伝統的農林水産業を営む地域(農林水産業システム)であり、国際連合食糧農業機関(FAO)により認定されます。

世界農業遺産に認定された地域

世界で26ヶ国86地域、日本では15地域が認定されています(令和5年11月10日時点)。

国内の世界農業遺産認定地域

国内の世界農業遺産認定地域
地域 認定された地域 認定内容 認定年
東北 宮城県大崎地域  『大崎耕土』の巧みな水管理による水田システム  H29
関東 埼玉県武蔵野地域  大都市近郊に今も息づく武蔵野の落ち葉堆肥農法  R5
山梨県峡東地域  峡東地域の扇状地に適応した果樹農業システム  R4
静岡県掛川周辺地域  静岡の茶草場農法  H25
静岡県わさび栽培地域  静岡水わさびの伝統栽培  H29
北陸 新潟県佐渡市  トキと共生する佐渡の里山  H23
石川県能登地域  能登の里山里海  H23
東海 岐阜県長良川上中流域  清流長良川の鮎  H27
近畿 滋賀県琵琶湖地域 森・里・湖(うみ)に育まれる漁業と農業が織りなす琵琶湖システム R4
兵庫県兵庫美方地域 人と牛が共生する美方地域の伝統的但馬牛飼育システム R5
和歌山県みなべ・田辺地域  みなべ・田辺の梅システム  H27
中国・四国 徳島県にし阿波地域  にし阿波の傾斜地農耕システム  H29
九州 熊本県阿蘇地域  阿蘇の草原の維持と持続的農業  H25
大分県国東半島宇佐地域  クヌギ林とため池がつなぐ国東半島・宇佐の農林水産循環  H25
宮崎県高千穂郷・椎葉山地域  高千穂郷・椎葉山の山間地農林業複合システム  H27

世界農業遺産認定基準

申請地域は、世界的な重要性、申請地域の特徴(FAOが定める5つの認定基準)及び保全計画に基づき評価されます。

 1.食料及び生計の保障 

地域コミュニティの食料及び生計の保障に貢献するものであること。

 2.農業生物多様性 

食料及び農林水産業にとって世界(我が国)において重要な生物多様性及び遺伝資源が豊富であること。

 3.地域の伝統的な知識システム 

「地域の貴重で伝統的な知識及び慣習」、「独創的な適応技術」及び「生物相、土地、水等の農林水産業を支える自然資源の管理システム」を維持していること。

 4.文化、価値観及び社会組織 

地域を特徴付ける文化的アイデンティティや土地のユニークさが認められ、資源管理や食料生産に関連した社会組織、価値観及び文化的慣習が存在すること。

 5.ランドスケープ及びシースケープの特徴

長年にわたる人間と自然との相互作用によって発達するとともに、安定化し、緩やかに進化してきたランドスケープやシースケープを有すること。

 システムの持続性のための保全計画 

申請地域は、農林水産業システムを動的に保全するための保全計画を作成すること。

 

参考情報:農林水産省ホームページ(https://www.maff.go.jp/j/nousin/kantai/giahs_1_1.html)​<外部リンク>