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所信表明(令和3年 山梨市議会3月定例会)

ページID:0002090 更新日:2021年3月1日更新 印刷ページ表示

令和3年3月定例会を招集いたしましたところ、議員各位のご出席を賜り、議案の審議をしていただきますことに対し、厚く感謝申し上げます。

提出案件の説明に先立ち、私の山梨市政に対する所信の一端を申し述べ、議員各位、並びに市民の皆様方のご理解とご協力をお願い申し上げます。

まずもって、市民の皆様には、不自由な生活を強いられながらも、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に取り組んでいただいておりますことに、深く感謝申し上げるとともに、ワクチン接種による収束を信じ、今しばらく辛抱をしていただきますようお願い致します。

令和3年の幕開けとなる、澄んだ空気の晴天の中、輝く初日の出に、皆様一様に「平穏な社会」が戻ることを祈られたのではないでしょうか。
市政を預かる私も、大きな発展性を秘める「山梨市」を、さらに磨き、輝きを全国に放つことができるよう、新年度につきましても、着実に施策を展開し、一層飛躍できる年にしたいと気持ちを新たにしたところであります。
こうした中、2月13日夜遅く、福島県沖で起こった震度6強の地震で、宮城県、福島県を中心に大きな災害が発生しました。
被災された皆様に謹んでお見舞いを申し上げますとともに、安心・安全な社会生活の確保の重要性を改めて感じたところであります。

さて、新型コロナウイルス感染症の発生が日本国内で初めて確認されてから1年が経過しました。
日本では、11月以降、感染拡大の第3波に直面し、1月8日には一日の新規感染者数が8千人に迫るなど過去最大の感染の波の中で、累計感染者数が42万人を超える事態となっております。
政府は、1月7日に、11都府県に「緊急事態宣言」を再び発出し、現在引き続き10都府県が緊急事態宣言下にあります。
「緊急事態宣言」発令後、徐々に新規感染者数は減少しておりますが、重症者数は、減少速度が遅く、医療体制のひっ迫も収まっていない状況が続いております。
各国でワクチンの開発と接種が急速に進められておりますが、その効果が世界中に行き渡り、感染が収束に向かうには相当の月日が必要であると思っております。
1年延期となった、東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、早期のワクチン接種が世界中で行われ、開催国日本に安心して来ていただける状況になることを願っております。
日本におきましては、ワクチンの確保を積極的に進め、海外複数社のワクチンを接種することとしており、このうちアメリカ・ファイザー社のワクチンが2月14日に認可され、全国約4万人の医療従事者に対し、先行接種が始まっております。
今後は、医療従事者を皮切りに、65歳以上の高齢者、基礎疾患を持つ方や高齢者施設等の従事者、それ以外の国民へと順次行われていく予定であります。
本市におきましても、現在、早期のワクチン接種に向け、国や県の動向を注視し、市医師会を中心に市内医療機関との調整を行っており、並行して、接種管理システムの構築や接種券の配布準備等を進めております。

次に年明けの市内の行事についてであります。
1月5日には、真冬の寒さの中、日川分団第5部において、大正6年から今日まで続く、安全祈願のための伝統行事「水の洗礼」が行われ、寒さに耐えながら、頑張っている団員の姿に感動を覚えるとともに、勇気をいただき感謝を申し上げます。
1月10日に挙行した「消防出初式」は、コロナ禍で縮小した開催ではありましたが、飯島宏仁団長率いる951人の消防団員が、市民の生命・財産を守る覚悟を胸に日々、有事に備える姿を目の当たりにし、大変心強い思いをいたしました。
また同日、挙行した「成人式」は、コロナ感染予防に十分配慮した中で開催され、408人の新成人が、未来の山梨市を担う大人の責任と自覚を胸に、輝く笑顔で新たな一歩を踏み出しました。
令和3年も、すでに2カ月が経過しようとする中、市政運営におきましては、本年度の締めくくりとともに、来年度の運営に向けた準備を行う大切な時期となりました。

今定例会は、議員各位におかれましても、現任期最後の定例会となります。
今後も、引き続き市民の負託を担うため、再選を目指す皆様には、さらなる山梨市の発展に寄与されますようご期待申し上げます。
また、今期限りで職責を退く皆様には、今日まで市政推進に、建設的なご意見、ご提言を賜り、心から敬意と感謝を申し上げる次第であります。
私も、本年が任期最終年となります。
第2次山梨市まちづくり総合計画の将来像に向かい、私が市長就任時に掲げました本市まちづくりの「7つのビジョン」の実現を図るため、任期中に取り組んでまいりました施策、事業の進捗状況を踏まえ、しっかり総仕上げを行っていく所存であります。

まず、1つ目の「透明性が高く、効率的な行政運営」への取り組みであります。
市民の皆様が、安心し、信頼の持てる市役所として、わかりやすく、利用しやすい組織づくりを行ってまいりました。
また、職員のスキルアップと倫理観を醸成するための研修の実施や組織内のチェック体制の強化により、信頼と実績を作る市役所の顔である職員の資質を磨いてまいりました。
一方、住民サービスに不可欠な広聴広報機能を充実させるため、多様な情報ツールの活用を進めており、現在急速に普及が進むLINEを使った情報提供についても、取り組みを加速しているところであります。
さらに、現場の声を大切にするための手段として「市民とのふれあいトーク」、「保育園、幼稚園、小中学校訪問」、「企業訪問」、「市役所内の各課訪問」など、市民や企業という外からの目線と、職員の目線を私自身がしっかりと確認する取り組みも積極的に行っております。
事業の計画、実施につきましては、どんな小さな事業であっても、市民の皆様の要望にいかに応え、実施するかを念頭に、最小の経費で最大の効果が上げられるよう、責任をもって事業採択をしております。
コロナ禍で明らかとなった行政分野でのデジタル化の遅れにつきましては、若手職員を中心に選抜しました「行政デジタル化推進プロジェクトチーム」を機能発揮させ、行政事務全般の効率化を図る考えであります。
今後も、効率性をさらに高める組織の見直しや、現場を大切に市民目線に立った市役所づくりに取り組んでまいります。

次に、2つ目の「豊かな暮らしを支えるまちづくり」への取り組みであります。
マイナンバーカードの普及推進につきましては、住民票など各種証明書のコンビニ交付を開始するとともに、マイナポイント利用申し込みに向けた支援を行うことにより、マイナンバーカード取得率向上に取り組んでまいりました。
3月下旬から一部医療機関で、マイナンバーカードが保険証として使えるようになるなど、今後様々なサービスの拡大が図られることを踏まえ、マイナンバーカードの専用窓口を4月中に設置し、取得・活用支援をより積極的に行ってまいります。
次に、ふるさと納税制度への取り組みにつきましては、より多くの皆様にふるさと納税によって山梨市を応援していただけるよう、魅力ある返礼品の準備や効率的なPR活動を行ってまいりました。
その結果、私の就任前の平成28年度には1億7千万円余であった納税額が、本年度には、16億円を超える額となる見込みであります。
返礼品は、市内事業者から地場産品を中心に調達していることから、納税額の増加は、市の収入増加のみならず、地域振興にも大きく寄与するものであります。
来年度につきましては、地域資源開発課内に専門の担当を新設するとともに、さらなる返礼品の拡充と取り扱い事業者数の増加を図り、地場産業の活性化と自主財源の確保に努めてまいります。
また、企業版ふるさと納税制度につきましても、さらなる活用の推進を図ってまいります。
次に、暮らしの利便性に欠かせない道路網等を中心とした基盤整備についてであります。
このうち西関東連絡道路は、平成30年3月に八幡南ランプから岩手ランプまでの約1.6kmが開通いたしました。
これにより、本市北部地域から甲府市までの所要時間が短縮され、通勤などの利便性が大きく向上し、併せて既存の国道140号の渋滞が緩和されるなど、既存道路の機能向上も図られております。
今後も、西関東連絡道路からつながる「リニア山梨県駅」までの新山梨環状道路事業がさらに進められるよう、国、県に要望してまいります。
また、岩手ランプから甲州市向嶽寺までの道路整備につきましては、昨年7月に甲州市と共に県に県道としての整備を要望いたしました。
今後も県、甲州市と連携しながら、この路線を含めた峡東地域全体での効果的、効率的な道路網整備が進められるよう検討してまいります。
次に、本市の主要な道路事業についてであります。
まず、昨年3月に市道落合正徳寺線が15年の歳月をかけ、正徳寺跨線橋を含めた総延長820mの全線が開通いたしました。
今後は、地域要望をいただいている神徳橋を含めた約500m間の歩道拡幅を行い、通行者の安全対策を図っていきたいと考えております。
次に、市道小原東・東後屋敷線は、本市中心部と勝沼インターチェンジを結ぶ主要幹線道路として、産業、観光の振興に欠かせない道路であるとともに、甲州市を経て緊急輸送道路である国道20号、国道411号へとつながる防災上も重要な道路であり、現在、令和3年度末の完成を目標に改良工事を進めております。
今後、甲州市においても、この道路につながる道路整備が早期に進められるよう、要請してまいります。
さらに、東山梨駅の跨線橋につきましても、早期の事業着手に向けて、引き続き協力をいただく県及び、JR東日本と協議を重ねてまいります。
また、地域要望をいただいている東山梨駅周辺整備につきましては、跨線橋計画との整合性を図りながら周辺道路を含めた整備方針を検討してまいりたいと考えております。
次に、JR東日本と施工協定を結び整備してきた、都市計画道路山梨市駅南北自由通路線につきましては、南口が2月12日にオープンしたことにより、全線開通いたしました。
この道路の開通により、鉄道で分断された地域を連絡し、駅南側のアクセスが容易になるなど、飛躍的な利便性の向上が図られ、多くの皆様に喜ばれ、ご利用いただけることとなりました。
次に、都市計画道路加納岩小学校西通り線は、南口広場整備を含んだ日川踏切から駅南口へのアクセス道路として整備を行っております。
現在、電線類の地中化工事が完了し、広場歩道上の雨よけ工事を施工中であり、一日も早い供用開始を目指し、残る広場施設、縁石、水路、舗装などの工事を進めてまいります。
次に、南口広場から南伸する都市計画道路加納岩小学校西通り線及び、加納岩小学校前通り線は、本年度、用地・建物等物件補償調査が完了し、来年度、本格的な用地交渉に入る予定であります。
次に、県が事業主体である都市計画道路山梨市駅南線は、用地取得が約9割、工事が約2割進んでおり、引き続き県と協力体制のもと、早期の全線供用を目指してまいります。
また、山梨市駅南から一宮・御坂インターチェンジへのアクセス道路である県道山梨市停車場線につきましても、県の協力をいただく中で、早期整備に向け取り組んでまいります。
これらの道路網の整備を確実に進めるほか、長年の懸案でもある「眠れる黄金地帯」と私が、勝手に名付けている「仮称・南反保地域」20ヘクタールの開発を、今後の本市まちづくりの根幹に据えながら、賑わいと共生による、自然と調和した「日本のオアシス」としてのまちづくりを目指してまいります。
次に、移住・定住施策についてであります。
本市の移住・定住施策につきましては、平成18年9月に全国で初となる宅地建物取引業協会との連携協定による空き家バンク制度を中心に進めており、現在までに114件の成約を数えております。
さらに、宅地建物取引業協会に協力をいただく中、現在整備を進めている「空き家管理台帳」の有効活用を図るなど、新たな施策の展開を検討し、空き家の利用促進により、人口減少対策につなげてまいります。
次に、「山梨市グランドデザイン」策定についてであります。
市内に点在する地域資源の魅力や課題、活用可能な未利用財産を整理し、新たな地域資源の掘り起こしを行うなど「地域活性化」と「定住・交流促進」に向けた取り組みを展開するため、現在「山梨市グランドデザイン」の策定を進めております。
本市の貴重な財産と周辺の既存資源の連動・連携を図り、市民・事業者・関係機関・行政などが担うべき役割を明確にすることで、将来を見据えた本市の方向性を描いてまいりたいと考えております。

次に、3つ目の「安心し、生きがいをもてるまちづくりへの取り組みについてであります。
高齢化が進む本市において、適切な医療・介護サービスの提供により、住み慣れた場所で安心して生活できる体制づくりは非常に重要であります。
そのため、市では、昨年3月に「山梨市地域医療戦略」を策定し、市立牧丘病院を中心に、在宅医療を充実し、介護との連携強化により、切れ目なく市民の健康を守るサービス体制を整備することを目標に掲げました。
この戦略に基づく取り組みを今年度より開始しており、コロナの影響を受けながらも、在宅医療のさらなる強化を図っているところであります。
次に、特定健診・特定保健指導強化の取り組みについてであります。
国民健康保険被保険者の特定健診受診率及び、特定保健指導終了率の向上は、生活習慣病予防を中心とした市民の健康の維持増進と医療費の抑制を図る上で重要でありますが、市の受診率等は県の平均を下回っている状況でありました。
そのため、平成31年度の機構改革において、健康増進課に保健師を集約するとともに、大手生命保険会社と包括的連携協定を結び、特定健診等への取り組み強化し、受診率向上を図っております。
その結果、令和元年度の特定健診受診率は43.1%と、前年度より5ポイントの上昇、また特定保健指導終了率は61.8%と、前年度より45.3ポイント上昇し、着実な成果を上げております。
次に、高齢者福祉計画・第8期介護保険事業計画の開始についてであります。
本市の高齢者像は、元気で健康な高齢者に加え、高齢者自身がこれまでに培ってきた知識や経験に基づいて、積極的に活動していく姿を目指しております。
住み慣れた地域で、仲間とともに生きがいをもって積極的に活動し、地域の支えあいの一翼を担うことは、支援を必要としている高齢者や住民が安心して住み続けられる地域づくりに少なからず貢献することになるとともに、健康寿命の延伸にもつながるものと考えます。
この計画により、介護保険制度におけるサービスのさらなる充実を図る一方、市民の皆様の負担となる介護保険料を減額し、安心した暮らしを支えてまいります。
また、懸案でありました、山梨市デイサービスセンターにつきましては、4月からは新しい指定管理者である「株式会社やさしい手甲府」によるサービスが開始されます。
1月1日を除く通年営業や、利用者の要望に応じた自費によるサービス延長の実施などに対応出来るよう、必要な条例改正を本定例会に上程しております。
次に、子育て支援策についてであります。
令和元年7月から、妊娠・出産・子育てに役立つ情報を、より身近にわかりやすく提供するため、電子母子手帳アプリ「たっちダイアリー」の配信を開始し、保護者の皆様から、大変好評をいただいております。
昨年4月からは、子育て支援をより一層、積極的に進めるため、第3子目以降の出産から支給していた「健やか育児支援祝金」の受給対象者を拡大し、第1子から支給しております。
また、中学生以下の医療費を助成する「子ども医療費」についても、新たに高校生等の入院時の医療費を助成対象に加えております。
幼児教育におきましては、公立保育園において、グローバル社会に生きるために、英語を楽しみながら親しみ、基礎を学ぶことを目的とした英語教室の対象者を、保育園年長児から、年中児まで拡大いたしました。
さらに来年度から、子どもとその家庭、及び妊産婦に対して、専門的な相談や地域資源を活用した情報提供、訪問等による継続的な支援を実施するために児童福祉法に基づく拠点整備として「子ども家庭総合支援拠点」を子育て支援課内に設置いたします。
「私たちの宝」である子どもたちの未来のために、今後も子育て支援になお一層取り組んでまいります。

次に、4つ目の「災害に強い安全・安心なまちづくり」への取り組みについてであります。
災害発生時には、「自分の命は自分で守る」という「自助」と区・組、自治会といった地域コミュニティで助け合う「共助」が大切となります。
そこで、万一の事態に有効な対処ができるように、「自助」・「共助」の役割を示した「市民防災マニュアル」を作成し、配布するとともに、土砂災害・洪水ハザードマップにつきましても昨年更新を行い、配布しております。
また、東山梨薬剤師会との「災害時における医療救護活動に関する協定」をはじめとする災害関連の協定を19の事業所等と締結しており、直近では、2月5日に中央市と「広域避難に関する協定」を締結したところであります。
次に、消防団の再編についてであります。
地域防災のかなめである消防団も、地域によっては、過疎化の進行に伴い、団員の確保が困難な状況となっております。
そのため、消防団再編計画に基づき、牧丘・三富・山梨分団で部の統合を行い、今後、岩手分団でも部の統合を行う予定となっているなど、地域の実情に合わせた地域防災力の確保に努めてまいりました。
さらに、防災意識の向上と災害時の迅速な対応を目的に、災害対応の専門知識を持った防災危機管理アドバイザーを設置いたしました。
アドバイザーには、出前講座や広報媒体などによる市民への啓発活動をはじめ、市の防災訓練や地域防災計画の見直しの際の、職員への指導・助言なども行っていただいております。
次に、災害等情報伝達についてであります。
令和元年の台風19号の際、本市では初めて避難情報を発令いたしました。
情報伝達や避難所の問題など、数多くの課題が浮き彫りになったことから、その解決に向け課題の整理を行い、今後の様々な災害に対する万全な体制作りと、防災・減災対策を行ってまいります。
また、近年、地球温暖化に起因すると考えられている自然災害が、国内外で毎年発生しております。
こうしたことを踏まえ、このほど、知事や県内市町村長、各種団体や企業の皆様で構成される「ストップ温暖化やまなし会議」が立ち上げられましたので、本市も参加したところであります。
併せて、「ストップ温暖化やまなし宣言」、さらには2050年までの温室効果ガス排出量実質ゼロを目指した『やまなしゼロカーボンシティ宣言』を共同で表明したところであります。
今後は、構成団体とも協力し、さらに取り組みを強化してまいります。
次に、5つ目の「持続可能な農業の推進と果物のブランド力向上」への取り組みについてであります。
桃、ぶどうを中心とする果樹地帯のブランド力の向上は、本市の活性化に欠かせない取り組みでありますが、一方で農業者の高齢化が進み、担い手不足による荒廃農地も増えております。
このため、新規就農しやすい環境づくりの一つとして、これまでの栽培情報などを集積し、あらゆる栽培環境をIoT技術を駆使し、農業者に提供できる対策を講じております。
また、新規就農者及び、親元就農者に対する支援補助金の対象年齢の拡大も行っておりますが、希望者の相談が多く寄せられているため、さらなる制度拡充を検討してまいります。
次に、果樹の6次産業化への取り組みについてであります。
ワインの搾りかすを菌床に使ったワインきのこ栽培につきましては、平成30年度から官民連携事業として実施しており、今後、農家等へ広められるよう事業展開してまいります。
また、昨年12月には国から「ワイン特区」の認定を受け、ワインなどの醸造権を取得しやすくし、農業経営の幅を広げることができる環境を整備いたしました。
今後は、これらの取り組みを発展させ、農業の付加価値化の促進を図るとともに、山梨産ぶどうの搾りかすの有効活用にも寄与できる循環システムの構築などにも取り組んでまいります。
次に、農業基盤整備についてであります。
安定した農業経営には、経営しやすい圃場整備や道水路整備が必要であり、各地域において土地改良事業を導入しております。
一方、農業経営におきましては、自然との共生も重要であります。
峡東地域の果樹地帯が織りなす景観と、伝統的な農法や文化の遺産価値が日本農業遺産に認定されました。現在、峡東3市が連携し、世界農業遺産への登録に向け積極的に取り組んでおります。

次に、6つ目の「人を育み活かす教育と文化のまちづくり」への取り組みについてであります。
まず、学校教育分野についてであります。
英語教育推進事業につきましては、従来より他自治体に先駆けて、小学校での英語教育に積極的に取り組んでまいりましたが、今年度はさらに授業数を増やし、英会話によるコミュニケーション能力を養い、より実践的な取り組みを進めております。
また、ICT教育につきましては、国が進めるGIGAスクール構想を基に、来年度から授業での活用を目指して、学校内のネットワーク施設整備と児童生徒への一人一台端末の整備を進めております。
一方、建築から概ね30年以上が経過する学校施設につきましては、「学校長寿命化計画」を策定中であり、今後の学校施設の適正な維持管理に向けた検討を行っているところであります。
このほか、コミュニティ・スクールの設置や「やまなし寺子屋」の開設など、未来を担う子どもたちの教育環境づくりにも引き続き取り組んでまいります。
次に、生涯学習・社会体育分野についてであります。
地域生涯学習の拠点であり、有事の際は地域の災害対策拠点となる各地区の公民館につきましては、令和元年度までに旧山梨市内の公民館の耐震改修を終了いたしました。今後は、コロナウイルス対策などのための空調等の改修に取り組んでまいります。
社会体育施設では、東京オリンピック・パラリンピックのウエイトリフティング・パワーリフティングの外国選手の事前合宿招致に合わせて、市民総合体育館トレーニングルームの整備を行い、市民の体力向上にも寄与できる施設としてご利用いただいております。
また、体育館周辺整備につきましては、令和元年度に軽スポーツ広場の整備を行ったところでありますが、今後は、老朽化した体育館の総合的な調査を実施する中で改修計画を立て、長寿命化を図ってまいります。
一方、牧丘B&G海洋センターにつきましては、B&G財団の助成金をいただく中でアリーナ、格技場、トレーニングルームの修繕を順次行ってまいりました。
今年度は、プールの附属施設の修繕を行い、3月12日にリニューアルオープンいたします。

最後に、7つ目の「魅力ある観光地づくり、活力ある商工業の育成」についてであります。
まず、魅力ある観光地づくりへの取り組みについてであります。
「名瀑一ノ釜」の周辺整備や、西沢渓谷の遊歩道整備、大弛峠公衆トイレの水洗トイレ化改修工事などにより、観光客の利便性の向上に取り組んでまいりした。
さらに、日本二百名山である乾徳山では、登山者の増加により駐車場不足が生じているため、来年度以降2年計画で、徳和地区に登山者用駐車場の整備を行う予定であります。
観光イベントにつきましては、恒例のイベントに加え、乙女湖の湖面利用について、観光協会とスクラムを組む中で、活用の検討を加速させております。
また、コロナ禍で、各イベントや首都圏などへの観光PRが困難な中においても、SNSを活用したオンラインキャンペーンを積極的に開催した結果、山梨市観光協会のツイッターフォロワー数は、現在県下の観光協会の中で最も多い、約1万5千人となっております。
来年度は、「第2次観光振興計画」策定の年でありますが、これらの状況を踏まえ、本市の誘客をさらに図るための羅針盤となるような、計画策定に取り組んでまいります。
次に、活力ある商工業の育成についてであります。
平成30年度に「中小企業及び小規模企業振興基本条例」の制定及び、「第2次商工業振興指針」の策定を行い、関係団体との連携による振興策の推進を図っております。
企業立地の促進につきましては、固定資産税の免除や、埋蔵文化財発掘調査費用の助成を追加した「事業所設置奨励金制度」の拡充など、様々な支援措置により、働く場を確保するとともに、市の経済効果を上げる取り組みも積極的に行った結果、桔梗屋山梨市工場及び、サーフビバレッジ大野工場の開設、雨宮光学機械本社移転新築、コメリ ハードグリーン万力店の出店などがなされました。

以上申し上げましたように、就任以来「7つのビジョン」の実現に向けた様々な取り組みを計画的に進めてまいりました。
また、これらと並行して、新型コロナウイルス感染症への対応におきましても、国からの新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金と市の予備費を活用し、感染防止対策や生活支援、地域経済対策を適時的確に行ってきております。
1月28日の国会で、第三次補正予算が成立し、さらなる感染防止対策経費が予算化され、本市における臨時交付金の限度額が示されたことから、この交付金を活用し、これまでの支援対策を補うとともに、ウイズコロナ、アフターコロナと言われる、コロナとの共存も見据えた対策や、支援をさらに検討し、実施してまいりたいと考えております。
残された任期でさらに成果が得られますよう、今後も様々な課題に全力で取り組んでまいります。

さて、国の来年度予算と地方財政対策を踏まえた本市予算編成の考え方についてであります。
国は、「経済財政運営と改革の基本方針2020」(骨太方針2020)に基づき、経済・財政一体改革を着実に推進することで、これまでの歳出改革の取り組みを継続し、新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえつつメリハリを付けたうえで予算に反映することとしております。
加えて、歳出全般にわたって聖域なき、徹底した見直しを行うとともに、地方においても骨太方針2020を踏まえて、一般財源の総額を確保しつつ、国の取り組みと歩調を合わせ徹底した見直しを進めることとしております。
地方財政対策につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、地方税等の大幅な減少が見込まれる中、地域社会のデジタル化や防災・減災、国土強靭化、地方創生の推進、地域社会の維持・再生等に取り組みつつ、安定的な財政運営を行うために必要となる一般財源総額に関して、令和2年度地方財政計画と同水準の確保を講じると明言しております。
また、コロナ禍において、その脆弱さが浮き彫りとなっているデジタル化につきましては、国のデジタル庁設置のほか、デジタル変革による新たな日常の構築のため、「自治体デジタル・トランスフォーメーション推進計画」を踏まえ、地方においても着実に取り組みを進めることが求められているところであります。
なお、国の令和3年度予算につきましては、15カ月予算の考えの下、令和2年度補正予算と一体として編成されており、特に、新型コロナウイルス感染症への対応に関して必要な措置を講じ、万全を期することとしているところであります。
本市におきましては、これらの状況を踏まえながら、国の施策内容を十分に注視し、コロナ対策を含めた市政運営全般を、確実に行なってまいりたいと考えております。

次に、当面する主要課題等について説明させていただきます。

まず、新型コロナウイルスワクチン接種体制についてであります。
昨年1月に国内初の新型コロナウイルス感染症患者が確認されて以来、市民の皆様には、マスクの着用、手洗い、三密を避けるなど長期間にわたり感染症対策をお願いしてまいりました。
こうした中、待ち望んでおりました国内でのワクチン接種につきましては、医療従事者の先行接種が開始されたところであります。
国は、多くの国民の接種により、新型コロナウイルス感染症のまん延を防止することで、社会経済の安定につながることを期待し、令和3年前半までに全国民に提供できるワクチン量を確保すること目指し、準備を進めているところであります。
市では国の方針に沿って、高齢者や基礎疾患を有する市民、また高齢者等が集団で生活する施設で働く従事者を接種順位の上位に位置付け、順次ワクチン接種を実施する予定であります。
また、接種順位が上位にある高齢者や基礎疾患を有する市民が、安心してワクチン接種が行えるよう、まず、医療機関における個別接種を中心とした接種体制を整備いたします。
個別接種で対応ができない市民のために実施する集団接種につきましては、市民にとって身近な場所で接種することができるよう、ワクチン用の冷蔵庫やシステム運用のための設備を搭載した車両で公民館や公会堂などに出向き、10人から30人程度の予防接種を実施する「小規模巡回集団接種」を予定しております。
また、高齢者施設につきましては、施設の嘱託医等のご協力をいただき、入居者とそこで働く従事者との同時接種を実施し、施設内のクラスター発生を予防したいと考えております。
さらに、在宅療養をしている市民につきましては、市立牧丘病院と主治医との協力体制により、訪問接種が行えるよう体制を検討しております。
一方、本市のワクチン接種を迅速かつ安全に実施するため、課を超えて、横断的な対応ができるよう、1月21日に「新型コロナウイルスワクチン予防接種推進プロジェクトチーム」11人を任命し、庁内における体制整備を行いました。
さらには、市役所内に市民向けの相談センターを設置し、県の相談センターと連携を図り、接種に対する疑問や相談を受けつけてまいります。
今後、市役所が一丸となり、市民への啓もう、啓発、ワクチン接種体制の整備、データ管理など、ワクチン接種が円滑に実施できるよう取り組みを進めてまいります。

次に、来年度の機構改革についてであります。
更なる業務の効率化と体制の強化を目指し、来年度、地域資源開発課と学校教育課の担当を再編することといたします。
具体的には、地域資源開発課が所掌しているふるさと納税業務と東京オリンピック・パラリンピック開催後を見据えた交流体制の強化を図るため、「ふるさと納税推進担当」(ふるさと納税対策室)と、「交流促進担当」(東京オリンピック・パラリンピック対策室)を新設いたします。
また、学校教育課につきましては、児童・生徒へのきめ細やかな対応を強化するとともに、学校施設の環境整備に対して迅速に対応するため、「学校管理担当」を新設いたします。
同時に、学校庶務担当の名称につきまして、「学校総務担当」に名称変更いたします。
この他、業務改善の観点から、固定資産評価審査委員会及び、公平委員会の担当事務局を見直す考えであります。

次に、山梨市公共施設マネジメント計画についてであります。
人口減少社会を見据えた公共施設の今後のあり方につきましては、市民サービスを維持するためにも、施設の複合化や統廃合も視野に入れた施設ごとの方向性を示す必要があります。
このため、公共施設の今後30年間の適正化方針を定めた「公共施設マネジメント計画」を策定いたしました。
本計画では、それぞれの公共施設における現状と課題を掘り起こし、その上で施設の長寿命化対策や、施設そのもののあり方検討を行う時期など、対応方針について明記しております。
なお、10年ごとに計画を見直すこととしておりますが、急速に変化する社会情勢等を鑑み、必要に応じ随時見直す考えであります。
計画策定に当たっては、コロナ禍ということもあり、オンラインにて説明会等を行ったところでありますが、ご参加いただいた市民の皆様から大変貴重なご意見を頂くことができました。
今後も本計画をもとに、市民ニーズにあった公共施設となるよう取り組んでまいります。

次に、今議会に提案いたします議案は、専決関係2件、条例関係9件、予算関係22件、その他2件の合計35件であります。

議案第1号及び第2号は、「令和2年度山梨市一般会計補正予算(第7号)及び(第8号)について」専決処分の承認を求めるものであります。

補正予算第7号は、歳入歳出予算にそれぞれ1,048万4千円を追加し、総額を歳入歳出それぞれ248億3,195万8千円にする専決処分をいたしましたので承認を求めるものであります。
これは、国が示した「新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業実施要綱」に基づき、県及び市町村が、接種のために必要となる体制を整備するためのものであります。

補正予算第8号は、山梨市北及び市川財産区議会議員が、令和3年1月27日に総辞職したことに伴う選挙執行に係る補正予算であり、歳入歳出予算にそれぞれ、134万6千円を追加し、総額を歳入歳出それぞれ248億3,330万4千円にする専決処分をいたしましたので承認を求めるものであります。

議案第3号は、「山梨市立養護老人ホーム晴風園設置及び管理条例の一部を改正する条例について」であります。
養護老人ホーム晴風園の管理運営を指定管理者に行わせることができるよう規定を整備するため、改正しようとするものであります。

議案第4号は、「山梨市老人健康福祉センター設置及び管理条例の一部を改正する条例について」であります。
老人健康福祉センターの温泉スタンドに関し、必要な規定を加えるなど、所要の改正をしようとするものであります。

議案第5号は、「山梨市立デイサービスセンター設置及び管理条例の一部を改正する条例について」であります。
デイサービスセンターを利用する市民の要望に幅広く対応できるよう、開館時間の延長と休館日の変更を行うため、改正しようとするものであります。

議案第6号は、「山梨市重度心身障害者医療費助成条例の一部を改正する条例について」であります。
中学生までの重度心身障害者医療費の助成方式が窓口無料化されていることから、所要の改正をしようとするものであります。

議案第7号は、「山梨市介護保険条例の一部を改正する条例について」であります。
「介護保険法施行規則の一部改正」に伴い、介護保険料の所得段階を区分する基準所得金額を改めるとともに、第8期介護保険事業計画の策定に伴い、介護保険料の改定が必要となるため、改正しようとするものであります。

議案第8号は、「山梨市特定教育・保育施設、及び特定地域型保育事業の利用者負担額等に関する条例の一部を改正する条例について」であります。
「地方税法等の一部を改正する法律」により寡婦(夫)控除が見直され、未婚のひとり親も対象とした「ひとり親控除」が創設されたことから、保育料の算定において講じてきた未婚のひとり親への「みなし適用」に関する規定を削除するため、改正しようとするものであります。

議案第9号は、「山梨市地方活力向上地域における固定資産税の特別措置に関する条例の一部を改正する条例について」であります。
「地域再生法等の一部改正」及び「山梨県地方活力向上地域特定業務施設整備計画」の変更に伴い、地方活力向上地域における固定資産税の特別措置について、事業者の認定期限の延長など、所要の改正をしようとするものであります。

議案第10号は、「山梨市指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例について」であります。
「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準の一部改正」に伴い、指定居宅介護支援事業所における管理者の要件の特例を定めるとともに、当該管理者の要件に係る経過措置を延長するため、改正しようとするものであります。

議案第11号は、「山梨市専門交通指導員設置条例を廃止する条例について」であります。
市民の自主的な交通安全活動を促進するため、現在設置している「専門交通指導員」から、交通安全条例で規定する「交通安全指導員」に切りかえ、交通安全対策を実施するため、条例を廃止しようとするものであります。

議案第12号は、令和2年度山梨市一般会計補正予算(第9号)であります。
国の第3次補正予算に伴う事業費の追加、及び新型コロナウイルスワクチン接種体制経費の前倒し分、並びに決算体制に向けての事業費の見直しによる補正予算であり、歳入歳出予算からそれぞれ2億1,788万8千円を減額し、総額を歳入歳出それぞれ246億1,541万6千円にするものであります。

補正内容の主なものを申し上げます。
国の第3次補正予算関連事業では、橋梁長寿命化及び耐震化事業費1,100万円、畑地帯総合整備事業経費8,700万円、都市公園長寿命化事業3,100万円、新型コロナウイルスワクチンの医療従事者接種経費296万円をそれぞれ追加計上いたしました。
決算体制に向けての事業費の見直しによる追加補正は、民生費の障害者自立支援介護等給付費800万円、介護保険特別会計繰出金1,093万余、児童センター・学童クラブ運営経費536万円、特定教育・保育施設運営事業経費7,763万円余、生活保護費運営管理経費国庫返還金2,992万円余、商工業対策経費の中小企業融資制度信用保証料補助1,430万円、活性化事業特別会計繰出金2,062万円余、中学校教育振興経費の指導書等購入費1,471万円余、体育施設指定管理経費の指定管理者フィッツへの休業補償等661万円の追加であります。
減額補正につきましては、特別定額給付金給付事業費の額の確定により8,132万円余、生活保護受給者数の減少に伴う2,000万円などの減額であります。
議案第13号から議案第18号までの、特別会計補正予算につきましては、決算体制に向けての補正予算であり、令和2年度山梨市国民健康保険特別会計補正予算ほか、5会計の補正予算で、特別会計総額92億6,307万5千円とするものであります。
議案第19号は、令和2年度山梨市水道事業会計補正予算(第1号)であります。
決算体制に向けての補正予算で、総額9億9,326万5千円とするものであります。
議案第20号は、令和2年度山梨市下水道事業会計補正予算(第2号)であります。
決算体制に向けての補正予算で、総額19億8,020万5千円とするものであります。
議案第21号は、令和2年度山梨市簡易水道事業会計補正予算(第1号)であります。
決算体制に向けての補正予算で、総額5億8,013万1千円とするものであります。
議案第22号は、令和3年度山梨市一般会計予算であります。
前年度と比べ0.11%減の総額182億9,500万円であります。

予算の主なものを申し上げます。
歳入につきましては、主要な一般財源である市税収入を、総務省の「令和3年度地方財政対策の概要等」を考慮しながら試算し、さらに、コロナショックによる経済情勢も加味すると、個人市民税・法人市民税が8%から11%程度の大幅な減収が見込まれ、固定資産税・都市計画税につきましても、3年に1度の評価替えを反映しますと1%から1.5%程度の減収が見込まれることとなります。
このため、市税全般では、対前年度比4.68%減の総額36億9,842万円余を見込んでおります。
地方交付税は、普通交付税の原資となる主要国税が減収見込みのなか、地方の行政サービスを安定的に提供しつつ、防災・減災、国土強靭化の推進などの重要課題に取り組むこととしております。
さらに、算出基礎となります基準財政需要額に「(仮称)地域デジタル社会推進費」を創設し、実質、出口ベースで前年度を上回る財源を確保することとしております。
このため、普通交付税は、対前年度比2.1%増を見込み、特別交付税を合わせますと、対前年度比1.88%増の、総額54億1,000万円を見込んでおります。
ふるさと納税における寄附金につきましては、対前年度比33.3%増の8億円を見込んでおります。
次に、歳出であります。
総務費は、ふるさと納税寄附額の大幅な伸びに伴う報償金・手数料の増額などを見込み、対前年度比14.78%増の、総額25億2,726万円であります。
民生費は、障害児に対する支援扶助費、障害者に対する自立支援介護給付費等の伸びや、児童福祉費の伸びを見込み、対前年度比0.85%増の総額56億7,008万円余であります。
衛生費は、新型コロナウイルスワクチン接種対策事業費の新たな予算措置や、市立牧丘病院指定管理者の山梨厚生会に対する政策的医療交付金の増額により、対前年度比5.88%増の総額13億5,840万円余であります。
農林水産業費は、継続事業となっております畑地帯総合整備事業につきまして、国の第3次補正予算により、令和2年度に前倒しで予算措置したことなどにより、全体では対前年度比12.27%減の総額5億7,658万円余であります。
商工費は、企業立地推進事業対策経費として、事業所設置奨励金の増額により、対前年度比12.7%増の総額4億1,430万円余であります。
土木費は、山梨市駅南地域整備事業経費のうち、JR工事費負担金の終了や、加納岩小学校西通り線第2期事業に関して、令和2年度からの繰越予算を確保したこと、さらに、国の第3次補正予算により、令和2年度に前倒しで橋梁長寿命化及び耐震化事業費、都市公園長寿命化事業を執行することなどにより、対前年度比29.48%減の総額18億5,064万円余であります。
消防費は、アナログ周波を使用している牧丘地域内の防災行政無線デジタル化更新事業の増額により、対前年度比19.46%増の総額9億3,805万円余であります。
教育費は、日下部小学校屋上防水改修事業、花かげホール空調設備改修事業、小原スポーツ広場日よけ整備事業、B&G海洋センタープール附属施設改修事業などが終了したことにより、対前年度比4.84%減の総額14億4,262万円余であります。
議案第23号から議案第29号までの特別会計予算は、令和3年度山梨市国民健康保険特別会計予算ほか6会計で、総額89億7,862万3千円とするものであります。
議案第30号から議案第33号は、令和3年度山梨市水道事業会計予算ほか3会計予算を合わせまして、総額34億9,190万9千円とするものであります。
議案第34号は、「字の区域の変更について」であります。
県営畑地帯総合整備事業上栗原地区の圃場整備に伴い、字の区域の変更が必要となったため、地方自治法第260条第1項の規定に基づき議会の議決を求めるものであります。
議案第35号は、「甲州市道路線の認定の承諾について」であります。
甲州市長から、山梨市と甲州市との市境において、甲州市の区域をこえて甲州市道路線として認定することについて承諾を求められたため、道路法第8条第4項の規定により議会の議決を求めるものであります。
なお、最終日に、人事案件として、「山梨市農業委員会の委員の任命」、「公平委員会委員の選任」、「教育委員会委員の任命」、「監査委員の選任」、「人権擁護委員 候補者の推薦について」を追加提案させていただく予定でありますので、よろしくお願いいたします。

以上、今定例会への提出案件の概要と所信の一端を申し上げましたが、よろしくご審議を賜り、ご議決いただきますようお願い申し上げ、提案理由の説明とさせていただきます。