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法蔵寺は、慶長年間(1596~1615)に浄土宗に改宗したと考えられ、それ以前は延命地蔵を本尊とする禅宗寺院であったといわれています。
この卓(前机)は改宗前の仏具であり、材は檜で一部に麻布を張り、朱漆が施してあります。甲板下の側面は、唐獅子1躯を中央に配した牡丹唐草文で、透彫の欄間がはめこんであります。
また、数条の縦溝で飾四隅の脚は弧状に彎曲し、脚先は外側に反転しています。欄間の彫刻は平面的で薄く入念につくられており、室町時代の特徴を備えた代表的な唐様卓としてまれにみる工芸品です。