本市における新型コロナウィルス感染症対策について、私の所信を申し述べ、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
昨年12月に中国武漢市において初めて発生が報告された新型コロナウィルス感染症は、各国の対策にもかかわらず、急速に世界規模で流行が拡大し、現在、全世界で、感染者11万人、死者4千人を超え、WHOは本日、「新型コロナウイルスはパンデミックと言える」と表明し、世界的な大流行期に入ったとの認識を示しました。
我が国においても、これまで感染拡大防止のため、国・地方を挙げて、入国管理などの水際対策や、小中高等学校等の休校措置をはじめとする国内感染防止対策に取り組むとともに、民間・市民レベルにおいても、イベントの自粛や在宅勤務へのシフトなど、官民挙げて新型コロナウィルスと戦っているところでありますが、国内感染者は、600人を超え、死者数も15人に及んでおります。
去る3月9日、政府の専門家会議は、現在の日本の感染状況について、「様々な手当てを講じていることにより、一定の感染防止が図られている」とする一方、「感染の拡大が、既に日本各地で起きている可能性もある」との見解を発表しており、先行きについては依然として予断を許さない、厳しい状況にあると言わざるをえません。
本市では、1月23日にホームページ上で新型コロナウィルスに関する情報提供を開始し、以降、外部委員を含む「感染症対策委員会」や、全課長以上をメンバーとする、「感染症対策本部員会議」を開催し、保育園・幼稚園・小中学校や、高齢者・障がい者施設等における感染予防対策の徹底の呼びかけと、これら施設への緊急対応用マスクの配布、また、市民の皆様へ感染予防対策の呼びかけと、医療機関受診の手順をお知らせするチラシの全戸配布を行うとともに市内小中学校の臨時休校措置と、これに伴う児童生徒の学童クラブ等での受け入れさらには、市が設置する公共施設の3月15日までの閉館・休業措置や、市が主催するイベントの中止措置と市民への周知などを行うとともに、3月8日に感染者が市内コンビニエンスストアに勤務していたことが判明したことを踏まえて、市民からの相談を一元的に受け付ける相談センターを設置するとともに、市の公共施設の閉館措置の拡大と3月31日までの期間延長等を決定し、これらについて、市民の皆様に情報提供を行っているところであります。
新型コロナウィルスの感染拡大は、市民の生命と健康への大きな脅威であるばかりでなく、市民生活や経済活動をも著しく制約するものであり、何としてもこれを阻止し、克服していかなければなりません。
市民の皆様におかれましては、ぜひとも、引き続き、「手洗い、咳エチケット」の励行や、発熱など風邪の症状がみられるときは出勤や出社を自粛していただくようお願いいたします。
また、今後、身近に感染が拡大することもありえますが、そうした場合は、感染者や家族の方々を温かく見守っていただき、いじめや差別につながることが無いよう、人権に配慮をお願いいたします。
市といたしましては、引き続き、保健所をはじめとする関係機関と連携をさらに強化し、また、感染症対策委員会の委員の皆様の知見をいただきながら、全庁一丸となって対策に取り組んでまいりますので、議員各位並びに市民の皆様におかれましては、引き続きご理解とご協力を賜りますよう、重ねてお願いを申し上げます。