新型コロナウイルス感染症については、5月の緊急事態宣言解除後、いったん発生件数が低い水準に抑えられていたものの、7月に入り東京を中心に発生件数が増加に転じ、7月下旬には全国に広がりを見せるなど、非常に危険な状態と危惧しております。
こうした状況を踏まえ、市民の皆様には、自分自身や、家族、友人、同僚など大切な人を守るために、「手洗いの徹底」「マスクの着用」「3つの密の回避」等の感染防止対策を、改めて意識して行動していただきますようお願い申し上げます。
一方、新型コロナウイルス感染症の影響が地域経済や住民生活に大きな影を落とす中、国の第2次補正予算成立により、6月24日には、本市の「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」交付限度額が、5億2,321万2千円と示されました。これらの状況を踏まえ本市では、今後の感染症拡大を見据えつつ、効果的な独自支援策を検討してまいりました。
この支援策に係る予算については、優先順位を付け、支援策の適時的確な実施時期を見極めるため、山梨市議会7月臨時会と9月定例会の2段階で補正対応することとし、去る7月21日の臨時会で、以下の12項目からなる山梨市独自の新型コロナウイルス感染症対策事業を含む議案を提案し、原案通り可決されました。
<支援事業>
1.中小企業・小規模事業者応援金事業【申請:8月中旬以降受付開始予定・商工労政課】
令和2年4月から7月のいずれかの月の売上高等が、対前年同月比30%以上減少している中小企業・小規模事業者に対し、一律10万円を給付します。併せて、貸店舗等で営業する事業者に対しては、家賃分等として一律5万円を上乗せして給付します。
2.生活応援・消費喚起商品券配布事業【8月中旬以降発送予定・商工労政課】
市内の店舗で使える5千円分の商品券を全市民に配布し、新型コロナウイルス感染拡大防止策による営業自粛等により落ち込んだ、地域内の経済循環を図ります。
3.緊急経済対策ワンストップ窓口機能充実事業【商工労政課】
多岐に渡るコロナ支援策について、必要な支援を事業者に届けるため、身近な支援機関である商工会に対し、専門家派遣費用を補助し、相談機能の充実を図ります。
4.スクールバス増便事業【学校教育課】
スクールバスへの乗車率が高い笛川小学校区について、1日1便を増やすことで乗車率を下げ、「密」を解消し、新型コロナウイルスへの感染防止を図ります。
5.保育園等保育料無料化事業【子育て支援課】
すでに実施している保育園等の保育料の無料化事業を2か月(8~9月分)延長し、保護者の経済的負担を軽減します。
6.保育園等副食費無料化事業【子育て支援課】
すでに実施している保育園等の副食費の無料化事業を2か月(8~9月分)延長し、保護者の経済的負担を軽減します。
7.学童クラブ利用料無料化事業【子育て支援課】
すでに実施している学童クラブ利用料の無料化事業を2か月(8~9月分)延長し、保護者の経済的負担を軽減します。
8.避難所用防災備品整備事業【防災危機管理課】
コロナ禍での震災等の有事に備え、避難所の衛生環境の確保及び「3密」解消を図るため、マスク等の資材を備蓄します。
9.衛生用物品配付事業【9月下旬以降配布予定・健康増進課】
新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に役立ていただくため、全世帯へ消毒用品(強アルカリイオン電解水・アルコール消毒液)を配布し、感染防止を一層強化します。
10.大学生等学業・生活応援事業【申請:8月中旬以降受付開始予定・政策秘書課】
新型コロナウイルス感染症による経済活動の自粛を受けた、世帯収入の減少やアルバイト収入の減少等が原因となり、学業の継続を断念せざるを得ない学生等がないよう、1人当たり5万円の応援金を支給します。
11.高校生学業・生活応援事業【申請:8月中旬以降受付開始予定・政策秘書課】
新型コロナウイルス感染症による経済活動の自粛を受けた、世帯収入の減少等の影響を受けている保護者の経済的負担を軽減するため、また、コロナ禍においても学業に励む高校生を支援するため、1人当たり2万円の応援金を支給します。
12.庁内コロナ対策用アクリル板設置事業【政策秘書課】
庁舎内における新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、来客者が比較的多い、東館1階、2階、西館1階のカウンター窓口にアクリル板を設置します。
このほか、国の支援策である「ひとり親世帯臨時特別給付金事業」や「子ども子育て支援交付金事業」などの事業執行に関する議案についても同時に可決されました。
本市においては、今後も緊急事態宣言発令時に立ち返り、感染防止をより一層徹底しつつ、国の支援動向も踏まえながら、疲弊した地域経済の再生と新型コロナウイルスで影響を受けた市民生活の支援に向けた取り組みを順次、講じてまいりますので、市民の皆様には、引き続きご理解ご協力をお願いいたします。
新型コロナウイルスとの先の見えない戦いは続いていきますが、改めて、思いを一つにし、この難局をともに乗り切っていきましょう。
令和2年7月28日
山梨市長 高木晴雄